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フィルイン創世記:プロローグ


これは、フィルインが生まれるまでの物語である。


時代はひろこが中学生だったころに遡る。


入学式を終え、ひろこは野球部に入った。


小学生のころから少年野球をやっていたひろこ、チームメイトだった他10人くらいと一緒に中学でも野球をすることにした。背番号7、レフトの砦とはひろこのことだった。


さて当時のひろこの友好関係だが、クラスに友達は野球友達となんかようわからん帰宅部がすこし、そんなものだった。


U君「これからもよろしくな!絶対甲子園行こうな!」


ひろこ「俺なら余裕っしょまじwwwwwwww」


U君「もう小学生のころとはちがうんだからお前も坊主にしろよ」


ひろこ「え、あぁ、うん^^;;(誰がハゲになるかよwwwwwww)」


かたくなに坊主を拒んでいたひろこだった。


野球部に入ってから2週間。


ユニフォームを忘れ、土を投げて遊んでいたらキャプテンにあたり土下座をし、審判をやってはよそ見していて試合を2分くらい止める。


さらには、練習が思いのほかハードでゲロをぶちまけるなどいろいろあった。


(あ、だめだこれむりですーーーー。)


そんなこんなで入学1か月後退部届をそっと顧問の先生の机においた。


誰にも言わずに退部をしたのでとにかく気まずかった。


気づけば野球で仲良くなった友達とは話さなくなっていた。甲子園なんて知らね。


これからは自由だー。と思ったのもつかの間、ひろこは気づく。


あれ……俺、友達いなくね……?


 

そんな焦りを感じていたが、クラスに2人だけ友達がいた。


ひとりはI君、初めましてでいきなり他人の顔を触ってきた。


I君「ひろこちゃんほっぺたやわらかい」


恐怖でしかなかった。


もう1人がS君、中学卒業後も仲良くしていくことををこのときのひろこは知らない。


S君「ぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぴー!!」

ひろこ「ぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぴー!!」

ひろこ&S君「あやまんJAPANです!!」


休み時間はこんな感じだった。


なぜS君と友達になったのかというとひろこ兄とS君兄も野球部に入っていて兄同士が知り合いだったからだ。


S君も野球部だったが、ひろこよりもはやくやめていた。


入学1週間後にはやめてたような気がする。そのときは


ひろこ「おまえやめたのかよwww根性ねえwwww根性www」


S君「うっせえ!!!!しね!!!!!!!」


ひろこ「キックはなしだろキックはあああああああああああ!!!!!!!ころすぞおおおおおおおおお!!!!」


中学生だけあって口が悪いが、こんな感じだった。しかしひろこが野球部をサボり始めてからは


S君「え、野球部やめんの?」


ひろこ「あーもういいや、野球やり始めてから蕁麻疹でてんだよ」


S君「ええ…」


ひろこ「は?おまえもやめてんだろ!」


S君「でもサボるのはよくないと思うなぁ!!!!」


ひろこ「しね」


そして2人とも帰宅部になった。I君も帰宅部で、よく一緒に遊んでいた。


放課後はI君の家に集まってスマブラをしていた。I君の家につくまではI君の左手はたいていひろこの左頬にあった。


I君「S弱すぎワロタwwwwwwwwww」


S君「クソゲ!!」


ひろこ「ザコおつwwwwwwwwwww」


S君はめちゃくちゃスマブラが弱かった。一方でひろことI君のバトルが接戦だった。


I君「アアアアアアアアアアアア!!!!!!」


ひろこ「はい勝ちましたwwwwwwww俺が千葉最強wwwwwww」


 

ある日いつものようにスマブラをして、6時になったから帰るか~と言うとI君はひろこの荷物を隠した。


ひろこ「カバンかえせ!!」


S君「おそいから先帰るわ」


その後もなかなかカバンを返してくれず、ひろこの怒りのキック。


そんなことをしていたらI君に押し倒され、ふとんにくるまれた。


アアアーーー……


翌日、ひろこはオカマという噂がクラスを駆け巡っていた。なんで。襲われてるのこっちなんだけどなんで。

 

とまあなんとなくこんな生活を過ごしていた。そんなある日。


S君「俺最近ネトゲやってんだけど一緒にやんね?」


ひろこ「お、いいねやるやる」


S君「Iとか他のクラスのやつ3人くらいもいるぜ」


ひろこ「は!!!!!!?????なに内緒で遊んでんの???????」


S君「おまえがすべてにきまってんだろ//////」


ひろこ「Sぅ/////////」



そんなこんなで紹介されたのが、チョコットランドだった。



このとき初めてネトゲというものをやった。


よく覚えてないが、糸目で赤髪の魔法使いみたいなやつを作った。

名前は本名をぶちこんでいた。


S君とI君にいろいろ教えてもらったものの、全然理解できなかった。


スキルとか全然わかんねーし、なんなんこれまじで。


そこまでのめりこんでなかったが、友達と一緒にゲームしてるだけで楽しかった。


なかでも面白かったのがチャットだった。今と変わってないね。


S君君「もっと熱くなれよおおおおおおおおおおおおおおおおお」


ひろこ「今日からお前は富士山だ!!!!!!!」


S君「イワナ見習ってみケロ!!!!!!!!!!!」


ひろこ「がんばれがんばれやればできるそこだあきらめるないまだそこだ」


ひろこ「お米食べろ!!!!!!!!!!!」


S君「お米食べろ!!!!!」

S君「マケタアアアアアアアアア」


ひろこ「m9」


今と変わらないね()


こんなゲームをやってみたもののとにかく死にまくるのだが、そのたびにS君が回復してくれたりしてすんませんすんませんってなってた。


 

ある日、I君が課金をした。


I君「課金ペットええでー」


ひろこ「いいなーペット」


I君「課金したらええやん」


この言葉にだまされ、千円課金をしてペットを買った。


よく覚えてないけどこんな奴だった気がする。


初めて課金したときはなんか血がたぎったような気がする。



ひろこ「やったーwwwwwペットだペットww」


しかし、だんだんとチョコットランドをやらなくなった。


そして中学生ひろこは思った。中学生とかお金全然ないのにこんなペットに千円もいれるの無駄じゃない?


この日、課金というものを一生しないことを誓った。


 

その後中2、中3とクラス変えがあり、がちぼっち時代が始まる。

もちろん放課後になれば帰宅部軍団と遊んだりするのだが、学校にいる間はぼっちだった。

休み時間はもっぱら世界中のトイレを破壊し、トイレを高額商品にし、莫大な利益を稼ぐ悪のトイレ系大企業を倒す物語を書いていた。


無事中2病にもかかった。


S君「え、おまそれww」


ひろこ「なんか家の救急箱にあったんだけどwwww」


S君「眼帯つけて学校くるのはちょっと…」


ひろこ「はぁ?右目にドラゴン封印されてるからwwwwwwかっこいいだろうがwwwww」


S君「………」


S君の反応は鈍い。


ひろこ「明日もつけてこよwwwwwwww」


家に帰り、ゴミ箱に眼帯を投げた。

 

中3、高校受験の時期になる。


S君は学校でも有名なバカだった。先生にいじられたりしていた。

順位は125人中120位とかだったと思う。一方ひろこは112位とかだった。


中3の11月の模試の結果には偏差値38とのっていた。


S君はそれなりに悩んでいた。


S君「俺まじで高校いけないかもしんない…」


一方ひろこは


ひろこ「高校とかいかなくてよくない?中卒でよくね?」


完全にあきらめていた。


まあどれくらいアホだったのかっていうとpersonがわからなかったくらいのレベル。


親もまずいと思ったのか教育に熱がはいった。おうふ。


底辺2人は滑り止めにうけた高校が同じだった。行くとこがそこしかなかったのかもしれない。


滑り止めの高校の合格発表には一緒に行った。


なんか茶封筒みたいなものをもらってその中身に結果が入っていた。


茶封筒を受け取り、S君は気づく。


S君「なんか、俺とお前の封筒の厚みちがくね?」


ひろこ「んなことないでしょw」


S君「絶対俺落ちてんじゃーーーーん」


こっそり自分の結果をみる。いろいろ書類が入っていて、そのなかに合格通知書もあった。


ひろこ「あ、受かったw」


S君「………」


ひろこ「まあみしてみw」


S君の封筒をうけとる。そのときひろこは気づいた。明らかにこの封筒は紙1枚しか入っていないと、一応確認してみる。


ひろこ「落ちてるwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」


すごい申し訳ないと思うけど目の前で爆笑してしまった。


S君は無言で自分が落とされた高校の校門を背に座り込んでしまった。


ひろこ「なにすわってんのwwwwww」


ちなみにこの高校、バカたちの滑り止めで有名だったのかやたら校門から他の受験生がでてくる。

みんなS君をみて、笑っていた。めっちゃ笑われてたので知らない人のふりをすることにした。


ひろこ「俺受かったから帰るわ!ほなwwwwwwwww」


こう言うとようやくS君は立ち上がってついてきた。駅のホームでもはじっこのほうで床に座り込んでいた。


 

その後、本命の高校を受験、なぜか合格し、親にすごく驚かれた。それなりの高校にいけることになった。


受験期間中の中学校、S君は地元の高校の結果発表に行った。これに落ちたら中卒では、という噂も流れていた。


S君が教室に帰ってきて先生に結果を言った。合格だった。


教室中にクラスメイトから拍手がわきおこった。こんなことあんのかって感じだった。


ひろこ「くっそwwwwだめだったかwwwwww」


S君「なにおまえいみわかんねえんだけど」


本気で嫌いだったことも仲良かったこともあったが、仲が良い悪いに関係なくS君の不幸を見るのがすごい好きだった。


ひろこ「地元の高校かー、Iもあそこだし、知り合い多いじゃん」


S君「あれ、おまえどこいくの」


ひろこ「俺は県外のとこ!ちょっとこの学校で黒歴史つくりすぎたから知り合いいないとこにしたわ」


S君「あぁーブログに書いてないけどいっぱいあるもんな」


ひろこ「ブログに書いてないけどいっぱいあるからねぇ」


卒業式を無難に終え、ぼっち勢に涙は無縁なのでささっと帰った。


地元から離れ、県外の高校に通うようになり、地元の友達とは疎遠になった。


高校生活はぼっちから抜け出し、きらきらしたものになっていた。


もちろん、漏らしかけたり、黒歴史がないのかといったらウソにはなるが…。


もう地元との関係は切れると思っていた。


S君とアルピエルをすることになるまでは……。(続く)


閲覧数:163回1件のコメント

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1 Comment


きゅっきゅ♪
きゅっきゅ♪
Nov 08, 2018

えっ!?

みーなさんのことなの?w

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